特集

Interview “Do my Best!”

―技術屋気質で常により良い公園を目指す― 運営管理の仕事

造園事業部 環境緑化部 瀬戸 勇太

My Best Project

池田山公園

備前国岡山藩池田家の下屋敷跡地を整備した公園で、池の周りに園路を巡らせた、四季折々の自然が見られる庭園になります。その美しい情景を楽しむために全国から来園者が訪れる場所であり、そうした来園者の喜びを損なわないよう、植栽と一部施設をリフレッシュする改修工事と、その後の維持管理を当社で担当しています。

「運営管理」と聞くと、植栽の手入れをイメージしていましたが、公園設備の工事も手掛けられているのですね。改めて「事業・業務」の説明をお願いします。

公園の所有者である自治体より依頼を受けて、植栽の手入れや遊具の修繕といった管理業務、また、古くなってしまった公園の改修工事を請け負い、その監督業務を担当しています。
当社は品川区役所から依頼を受け、区内にある約300近くの公園を対象に業務を行っています。
植栽の手入れはもちろん、砂場の砂の補充から広場全体の舗装など、細かいことから大きなことまで、様々なご要望があります。遊具の管理も、ブランコの部品1個の取り替えから、ブランコそのものを新しいものに替える場合もあります。
公園の年間管理の依頼を品川区からいただく前年に、この池田山公園の全面改修工事をはじめとした、いくつかの工事・改修を当社で請け負わせていただき、そうした仕事の中で徐々に信頼が得られるようになりました。

「運営管理」のような公共事業を行う上では、信頼はとても大切ですね。信頼を得るために「心掛けていること」はありますか?

丁寧なコミュニケーションですね。例えば、工事の計画表など提出書類は、できる限り分かりやすくするよう心掛けていますし、区役所の監督者様が現場に来られなくても何が起こっているかが把握できるように、各過程を写真に収めた品質管理の書類を提出するようにしています。また、作業中は近隣の居住者様にご迷惑をお掛けすることもあるので、事前に町内会などとコミュニケーションを取ることも、私たちの役目です。
また、サービス品質を高めるために、作業を行うスタッフと前後の意識共有も丁寧に行っています。植栽の手入れをする職人ごとにそれぞれの感覚をお持ちですので、何も指示しないでお願いしてしまうと、想定と違ったものになってしまうこともあります。なので、しっかりゴールを共有するようにしています。一方で、職人だから気付く点も多くあるので、こちらからの一方的な指示で動いてもらうのではなくて、現場の意見もきちんと取り入れるようにしています。
このように、いろいろな方と連絡を取りますので、メールを送ったり電話をしていたら一日が終わってしまうこともあります。
そうした中でも、当社内の担当間で連携し、ご依頼を受けた公園の現地調査には必ず足を運び、補修の作業、植栽の手入れの作業の時は必ず現場に立ち会うようにしています。今では品川区内の公園は、名前を聞けばその情景がイメージできます。

運営管理の業務は、多岐に渡るのですね。そうしたプロジェクトで生きている東急グリーンシステムの「強み」を教えてください。

池田山公園の維持管理を行う上で、池田山公園がより美しく、区民の方により親しまれる公園になるように日々努めています。現状で満足せずに常に向上意識を持って業務に取り組む姿勢が、事業部としての強みだと思います。
遊具の使用状況を見て、以前のものよりなるべく良いものや、できるだけ新しいものを設置するように、積極的に提案するようにしています。
公共事業ですので、元々提出書類が多い上に、提案を一つ加えるとなると、公園のどこにどのように遊具を設置するかという設計図と完成イメージ図、そして工事の追加見積もりが必要となります。その場合でも、担当の方が分かりやすい資料の提出を徹底しています。
お客様に満足していただくために試行錯誤し、より良いアイデアをご提案する文化が、当社には根付いているのです。

公園という公共の場を美しく維持することで感じた「喜び」などはありますか?

来園者の方が園内を笑顔で利用されている姿や、花や景色を見て喜んでいる姿を見ると、「今の仕事に携われて良かった」とやりがいを感じます。
私は前職では、土木系の建設会社で橋や道路の建設に携わっていました。その中で、現在の造園業に興味を持った理由は、人の喜ぶ顔と距離が近いと感じたからです。公園管理は、工事が完了した後も、植栽や設置後の遊具のアフターサポートを行うので、そうした中で自然と利用者の皆様と接することができます。設置したての遊具を開放したとき、子どもたちが「出来たてだ!」と言いながら喜んで遊んでいる姿を見ると、がんばって良かったと感じますね。

東急グリーンシステムは、お客様や協力会社様とのパートナーシップをとても大切にされています。大切なお客様への「約束」を一つ挙げるとしたら、どんなものになりますか?

これまで携わってきた多様な業務の実績を生かして、どんな要望であっても誠実に対応するということを約束したいと思います。難しい要望であっても投げ出さず、何度も検討を重ね、できる限りお応えします。
当社のユニホームに入った「東急マーク」を見て、初対面の方にも「東急さんなら安心だ」と言っていただくことがあります。そうした期待と信頼をさらに伸ばしていくためにも、誠実な対応を常に心掛けていきます。

これからも「運営管理」事業で多くの笑顔を作っていくために、「どんな未来を、みどりで描いていきたい」とお考えですか?

事業部としての目標は、公園の維持管理業務を広げていくこと。特にこれまでの都市公園に加えて、今回の池田山公園のような特殊公園にも、より広く携わっていきたいと思います。
私自身の目標は、まだまだ技術的に未熟な部分が多いので、事業部の中で培われた緑に関する管理技術をしっかり学び、お客様へより良いサービスとモノが提供できるようになりたいと思います。
私はサラリーマンですが、立場的には技術屋です。技術屋としては、少しでも良いものを提供したいのです。公園の縁石一つ取っても、きれいに並ぶと角も立たないし、通して見た時にすごくきれいに映るのです。美しい公園を増やすために、知識と技術を磨いていきたいと思っています。

インタビューは制作にかかわる最低人数で実施し、換気性の良い広い場所で、検温、マスク着用など、新型コロナ感染症対策を取った上で、撮影時のみマスクを外して行いました。(2021年5月実施)